バングラデシュに関し、よくある質問に対し、バングラビジネスパートナーズ・岡崎の、バングラデシュで長くすごし、バングラデシュ人との会話に基づく、個人的見解を書かせて頂きました。
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1.バングラデシュの人件費(ITエンジニア)
KPMGの調査によりますと、
バングラデシュのITエンジニアの平均年収はアジア主要国で最も低い水準にあります。
· Malaysia 20,000 USD
· Thailand 18,000 USD
· India 10,000 USD
· Vietnam 10,000 USD
· Indonesia 9,000 USD
· Philippine 8,000 USD
· Myanmar 6,000USD
· Bangladesh 4,000 USD (現在は6,000USD)
ミャンマーはまだまだIT技術者が十分育っておらず、人数が少ないのに対し国内需要が増えたために賃金も急騰しました。
一方でバングラデシュはIT技術者がかなり育ってきており、需要が増えても供給も多いために賃金は安定しています。
このように、バングラデシュはインドと同等のIT能力を持ちながらもインドの半額の平均賃金に抑えられており、非常にお買い得な状態になっています。
(ただし、オフショア開発の際のオフィスコストや管理費はインドの半額にはならないためオフショアコストもインドの半額にはならない点ご留意ください)
2.バングラデシュのビザ(VISA)取得
バングラデシュの観光ビザは、
東京・目黒にあるバングラデシュ大使館で申請をしていただきますと、
通常申請の翌日には受け取る事ができます。
また、時間がないときには、現地空港にて”アライバルビザ”を取得する事もできます。
アライバルビザの取得には”招待状”が必要になります。
“招待状”が必要な方は、バングラビジネスパートナーズまでご連絡ください。
スパートナーズへご連絡ください!
3.バングラデシュの英語力
バングラデシュは第二次世界大戦終了までイギリス帝国の支配下にあった事もあり、
英語教育が盛んであり、
国民の多くの人たちが英語を話します。
大卒以上のビジネスマンやエンジニアはほとんど英語を話しますので
英語ができる人には現地でのコミュニケーションは言語面では問題がありません。
バングラデシュはTOEICの国別平均点数で、英語の非母国語国としてアジアで一位になった事もあります。
4.バングラデシュのテクノロジー力
バングラデシュ人・ベンガル人はインド人と同様に非常に理数系能力の高い民族です。
ベンガル人の中には以下のような、IT/ テクノロジーの世界で著名な人物もいます。
-アマルボーズ博士(ヘッドホンのBOSE設立者)
- ジョードカリム(ユーチューブ(Youtube)の共同設立者、初代CTO)
- サルマン・カーン(カーン・アカデミー (khan academy)の創設者)
5.バングラデシュの宗教(イスラム教)
バングラデシュの宗教はイスラム教です。
イスラム教は世界三大宗教の一つで、アッラーを唯一神とする宗教です。
日本人が彼らと交流するときに留意すべき大きな特徴は
a. 豚を食べてはいけない(食べさせてはいけない)
b. 酒を飲んではいけない(飲ませてはいけない)
c. 神に御祈りをしなければならない
d. 女性は家の外で肌を他人にさらしてはならない(無理にさらさせてはならない)
e. 賭け事はしてはいけない(強要してはいけない)
日本人からすると、「俗世の楽しい事が何もないじゃないか」と思うかもしれませんが、
いやなら自分がその宗教にならなければいいだけの話であり、
イスラム教にならないと付き合えないわけではありません。
逆に言うと一般的には非常にまじめで健全な人たちであるという事は言えると思います。
ちなみに、ここ数年世間を騒がせている、「アルカイダ」や「ISIS/イスラム国」は、イスラムの名のもとに活動をし、聖戦ジハードの名のもとにテロ活動をしていますが、これは本来のイスラム教の人からすると、コーランを捻じ曲げて人々に解釈させて人々を洗脳して組織化し、幹部の金と勢力のためだけに活動をしているただのテロ集団であり、イスラムの教えには全く反していると言われます。
6.バングラデシュとアルカイダとの関係
- 結論から申し上げますと、バングラデシュはアルカイダとは何の関係もなく、彼らの活動拠点もバングラデシュにはありませんし、バングラデシュ人も彼らの活動に参加したりはしていません。
- アルカイダはパキスタン・アフガニスタンを活動拠点とする国際テロ組織です。イスラム原理主義を標榜し、聖戦ジハードの名のもとに各地で自爆テロを繰り広げる組織です。
- 彼らはイスラム原理主義を標榜するだけあってイスラム教徒が多い国に活動拠点を置いているのですが、その活動拠点は主に大国インド(イスラム教ではない)を挟んで西側諸国に固まっており、インドの東側のイスラム教国である、バングラデシュの他、マレーシア、インドネシアでもテロ活動はあまり起きていません。
- また、バングラデシュはそもそもその成り立ちから、かつて自分たちを占領しようとした敵国であるパキスタン、パキスタン人を毛嫌いしています。そのため、もとよりパキスタン系であるアルカイダ組織を支援しよう、もしくは従おうとする人たちはバングラデシュにはほとんどいません。
7.バングラデシュとISIS/イスラム国との関係
- 結論から申し上げますと、バングラデシュはイスラム国(ISIS)とも何の関係もなく、彼らの活動拠点もバングラデシュにはありませんし、バングラデシュ人も彼らの活動に参加したりはしていません。
- ISIS, 通称“イスラム国”もイスラム原理主義を標榜し、イラク・シリアにまたがるエリアを占領している国際テロ組織です。日本人が2名捉えられ、斬殺された事でも有名になりました。
- ISIS/イスラム国も、”イスラムのための国家”ということを標榜していますが、実際にはアルカイダと同様に幹部メンバーの地位勢力とお金のためのテロ組織です。
- イスラム国はイスラム教系国家の中で、勢力が弱く油田等のある場所を狙ってテロ攻撃を行い、支配下に治めてきています。また、世界中にいるイスラム教徒で生活に苦しんでいたり社会に不満を持っているような若者たちをターゲットに武装組織への参加を勧誘して勢力を拡大しています。非常に戦略的に組織を運営し、拡大しているように見えます。
- では、このような組織が同じイスラム系の国であるバングラデシュという国を攻撃するのか、活動拠点とするのかという事を考えると、実際にはその可能性は非常に薄いと思われます。
- まず第一に、そもそも残念ながらバングラデシュという国は油田もガス田もなく、テロ集団にとってわざわざ攻撃するような魅力がありません。
- 第二にバングラデシュの人たちは元々農耕民族で大人しく、あまり戦闘を好まない民族です。もちろん他国の人間が攻めてきたら守るために戦うことはしますが、自ら積極的に海外に出て戦闘をしようとはしません。
- 第三に、バングラデシュ人はイスラム教徒であるというアイデンティティと同時に、「バングラデシュ人」「ベンガル人」であるというアイデンティティも強くもっています。ベンガル人は世界に3億人いると言われ、世界で2番目に人口の多い民族です。かつて非常に大きな被害を負いながらパキスタンを大戦争をもって追い出した背景の一つが、パキスタンがベンガル民族の誇りである「ベンガル語」を禁止しようとしたことにあります。それほど彼らは「ベンガル人」であることに誇りをもち、強いアイデンティティをもっています。彼らは「ベンガル」を守るためには戦いますが、おそらく「イスラム」を守るためだけに自分の命を懸ける人はほとんどいません。
- 以上より、現在バングラデシュはISISイスラム国と何の関係もありませんし、おそらく今後もイスラム国の支配を受けて危険になったり、イスラム国に関わる自爆テロが頻発するような事は考えづらいと思われます。
8.バングラデシュの治安
バングラデシュはイスラム教徒の多い国ですが、テロ的側面での治安は悪くない国です。(別コラム御参照ください)
また、バングラデシュは途上国の中では犯罪的側面での治安も非常に良い国です。
バングラデシュはイスラム教徒が大半を占める国ですが、
イスラム教というのは非常に厳しい宗教で
教義であるコーランには、「人を殺してはいけない」「人のモノを盗ってはならない」「人に迷惑をかけてはならない」ということは当然に書いてあります。そしてイスラム教徒はここに書かれている事を守っているということを神アッラーに定期的に報告するために毎日御祈りをしているわけです。
一方で、最近は、宗教的理由ではなく政治政権闘争の中でのストライキ活動は起きています。これまで2大政党が長らく交互に政権を担ってきましたが、これがバングラデシュの長期的視点をもった政策及び国の成長を阻害してきていました。今回、今の与党アワミリーグが野党第一正当であるBNPの勢力を一気に弱めようとしています。この関連で道路封鎖等が行われ、外出を禁止されたりということは出てきています。
ミサイルや手りゅう弾や銃弾が飛び交うような事はないので命の危険はあまりありませんが、何らか巻き込まれる事がないとは言えないので、一応途上国並みの注意は必要な状態が一時的に発生しています。
まとめますと、バングラデシュはテロ活動的な危険性、犯罪的な危険性というのものは少ない国です。ただ2015年2月現在、政治に絡むストライキ的な動きには一時的に注意が必要というのが現在のバングラデシュの治安状況となります。
バングラデシュの祝日
Jan 4 Eid e-Milad-un Nabi
Feb 21 Mother Language Day
Mar 17 Sheikh Mujibur Rahman’s birthday
Mar 26 Independence Day
Apr 14 Bengali New Year
May 1 May Day
May 3 Buddha Purnima/Vesak
Jun 3 Shab e-Barat
Jul 15 Shab-e-Qadr
Jul 17 Jumatul Bidah
Jul 17 Eid ul-Fitr
Jul 18 Eid ul-Fitr
Jul 19 Eid ul-Fitr
Aug 15 National Mourning Day
Sep 5 Janmashtami
Sep 24 Eid ul-Adha
Sep 25 Eid ul-Adha
Sep 26 Eid ul-Adha
Oct 23 Durga Puja (Vijaya Dashami)
Oct 24 Ashura
Dec 16 Victory Day
Dec 24 Eid e-Milad-un Nabi
Dec 25 Christmas Day
Q10.バングラデシュの大使館はどこにありますか?
バングラデシュの大使館は、東京の目黒にあります。
http://www.embassy-avenue.jp/bangladesh/index-j.html
東京都目黒区目黒4-15-15
電話番号03-5704-0216
東京にあるバングラデシュ大使館でvisaを取得することができます。
開館時間は9時から17時ですが、
visa 申請は9時から11時までです。
visa取得後のパスポート返還は翌日以降15時から16時の間です。
大使館の休館日は、土日、日本の祝日、バングラデシュの祝日です。
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